資産運用の問題解決
似たような商圏に立地している店舗と自店を比較することで、品ぞろえに生かすこともある。
海岸沿いにある店舗は、海水浴シーズンに同様な立地のにぎわう店の販売状況を参考に発注に生かすようにする。
Sは2007年の電子マネー発行と同時に、ポイントカードサービスも開始する計画だ。
ポイントカードの申込時には利用者の住所を記入してもらうから、どこに住む人が「S」にやってくるかという情報もストア・コンピューターの画面でわかるようになる。
どの地区の住民が多く店を利用しているのかがわかる一方で、どの地区の住民が店をあまり使っていないのかも把握する。
人口の増加が望めない今、いかにして同じ客の来店頻度を上げることができるかが店の力を左右するからである。
「S」の店頭では、商品を見ながらA4版の大きさのディスプレー端末を操作する店員をしばしば見かける。
この端末の名前はGOT(グラフィック・オーダー・ターミナル)という。
重さはわずか917グラム。
女性が片手で持てるGOTはSが最も精力を傾けている発注作業の最前線である。
無線LANを通じて、ストア・コンピューターとほぼ同じ情報がカラー画面のタッチパネルのGOTで見ることができる。
店員はGOTに映し出される情報を見ながら、仮説を立て発注数量を入力していく。
その発注数量はこんな形で決まっていく。
まずGOTやストア・コンピューターのさまざまな発注情報を参考に、今日と明日の売りたい数量を考える。
そして、品切れを防ぐため陳列棚に商品を並べられている最低限の数量を足し、最後に現在の在庫数を差し引いた数量を発注数量として入力する。
コンピューターが自動的に発注数量を決めるのではなく、従業員自ら考え、売りたい数量を決めるのである。
高度な情報システムで知られるSなら、自動的に発注数量を決める仕組みくらいできそうなものだが、発注業務の自動化は絶対にしない。
なぜなら、単品管理を徹底するには発注時に1品1品を丁寧に見て、発注数量を決めることが大切だと考えるからである。
こうした重要な発注業務は、パートやアルバイトが分担して行っている。
Sの取扱商品数は2500品目程度で、スーパーに比べると格段に少ない。
しかし24時間営業をしているため、パートやアルバイトが発注業務を分担しないと店舗運営は不可能になる。
発注は単純作業ではない。
ストア・コンピューターやGOTを操作すれば、誰でも同じ情報を共有できる。
情報を活用し販売予測の仮説を立てることで考える楽しさを知り、実際に仮説通りに商品が売れたときに検証することで、喜びを得られるところがミソなのである。
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